【管理者が解説】コールセンターをクビになる人の特徴と対策

今回は上記の疑問に、15年以上コールセンターで働いてきて長年管理者をしてきた私が、徹底解説していく記事です。

コールセンターで今まさに会社からクビになりそう、またはその心配をしている人は是非参考にしてください。

クビになるとは、どんな手順で何日前に宣告されてしまうのか、ある日突然いなくなる人ってどんな人か、体験談をもとに紹介していきます。

コールセンターで「クビになる」＝「契約期間満了か雇い止め」

コールセンターの従業員は、雇用期間を明示されての勤務がほとんど。

契約社員・派遣・バイトなどの雇用形態問わず、「明日から来なくていいから」は会社としてアウトです。

労働契約の終了に関するルール抜粋 ①

期間の定めのある労働契約（有期労働契約）については、あらかじめ使用者と労働者が合意して契約期間を定めたのですから、使用者はやむを得ない事由がある場合でなければ、契約期間の途中で労働者を解雇することはできないこととされています（労働契約法第17条）。そして、期間の定めのない労働契約の場合よりも、解雇の有効性は厳しく判断されます。

厚生労働省HP
労働契約の終了に関するルール

期間中の解雇はほとんど事例が無く、極論ですがセキュリティ違反や会社に損失が出るようなミスがあったとしても、即日解雇になる可能性はかなり低め。

通常は事前に取り決められた契約に基づいて、「契約期間満了」か「雇い止め」となるのが一般的です。

労働契約の終了に関するルール抜粋 ②

有期労働契約においては、契約期間が過ぎれば原則として自動的に労働契約が終了することとなりますが、３回以上契約が更新されている場合や１年を超えて継続勤務している人については、契約を更新しない場合、使用者は30日前までに予告しなければならないとされています。

厚生労働省HP
労働契約の終了に関するルール

コールセンターで「クビになる」理由【3選】

コールセンターで残念ながら、クビ（期間満了・雇止め）になってしまう、よくあるケースを3つ紹介します。

ほとんどの場合、上記のどれかに該当することが多いです。

1.基準のレベルまで業務を習得できず

OJT（On-the-Job Training）とは、職場で実務をさせることで行う従業員の職業教育のこと

Wikipedia

これは雇用契約にも明記されていることが多いのですが、一定の目標やノルマに達しない場合、雇用期間を延長されないケース。

例えば以下のような場合が多いです。

研修中やOJT・目標未達などで継続不可判断

すべてのコールセンターで上記のような条件があるわけではありません。

ただ、中には一定の水準を設けている現場もあるので、面接や入社時にチェックしておきましょう。

2.欠勤が多く改善が見られなかった

今後改善される見込みのない勤怠不良者は、コールセンターでなくても雇用継続が難しい場合がほとんど。

休みたくて休んでいるわけではない体調不良が原因でも、休職やシフトを減らすなどの対処をして、改善の努力が必要です。

勤怠不良者への改善指導の流れ

この書面による指導で、「改善しない場合の雇い止め」についても明記され、それでも欠勤が多い場合に退職になるケースがあります。

3.勤務態度が著しく悪かった

勤務態度が理由で、雇い止めや別現場へ異動していくケースです。

解雇されることはほぼありませんが、現場の士気を下げたり、組織として機能不全に陥るような影響があれば指導の対象に。

具体的に私が長いコールセンター経験の中で出会った、勤務態度が悪くていなくなった人達を次の章で紹介していきます。

【体験談】勤務態度が理由で、ある日突然いなくなった人4選

1.禁煙のトイレで喫煙事件

そこは、私たちコールセンター業務の請負会社が、クライアントが借りているテナントにお邪魔して電話対応している現場でした。

ビルを巡回している警備員さんに、トイレの個室から煙が上がっているのを発見され、発覚。

ビルオーナーからクライアントに注意が入り、クライアント大激怒で私たちに注意が入ったという事件です。

対象者をこのまま同じ場所で就業させられる温度ではなかったため、ある日突然どこかへ異動させられていきました。

2.管理者によるセクハラ事件

SVをやっている男性管理者で、とにかく新人さんに連絡先交換を迫ったり、昼休憩を一緒に過ごすことを強要したり、ボディタッチがあったり。

他にも上げればきりがありませんが、周りが注意しても改善されず、呆れていたところ、ある時期に入社した新人全員が退職。

理由が当該SVに対する、セクハラ問題でした。

現場責任者からの指導でも、事実を否定されるばかりで反省が見られず、ついには異動か雇い止めを提示することに。

SVとして主力の管理者でしたが、問題の大きさから誰もかばう人はおらず、居なくなってしまいましました。

3.業務用PCでSNS等にログイン事件

コールセンターは顧客情報を扱うため、セキュリティに大変厳しいお仕事。

中には仕組み上、SNSや業務に関係のないページの閲覧を制限している所もあります。

しかし、この現場ではその制限が無かったようで、電話が入ってこない暇な時間に魔が差して自身のSNSにログインして閲覧。

超大事件に発展し、クライアントへの謝罪や事情聴取など相当の時間がかかった挙句、いなくなりました。

損害賠償モノでしたが、懲戒解雇だけですんでいました。

4.研修中からOJTまで改善されない居眠り

新人研修中からいびきをかくレベルで居眠り。

OJT中も先輩の通話を聞きながら居眠り。

再三の指導でも改善されず、雇用期間を延長しない判断をされてしまいました。

しかし中には、睡眠時無呼吸症候群が疑われる人もいて、通院してもらうと改善したケースも。

もしクビになりそうなら、改善目標を明確にして貰おう

これまで上げてきた理由でも、即日クビになるということはほぼありません。

極端な例も多かったので、あまり自分にあてはまらないところも多かったと思います。

しかし、業務の習得が追い付かずにクビ、というのはコールセンターでも多い理由で、且つ一番悔しい理由です。

次の継続雇用が厳しい話がもし出た場合、以下を明確にしておきましょう。

クビになりそうなときに明確にしておきたいこと

上記を文書で貰っておくのをおすすめします。

また、このサイトでは電話対応のコツをいくつかの記事で公開中。

もし今まさにこの悩みに直面しているという人は、以下の記事群も参考にしてみてください。

» 参考：コールセンターの電話応対術記事群

どうしても付いていけない現場なら無理する必要はない

もし研修中にデビューできそうになく、落ち込んでいる方は原因をしっかり把握しておきましょう。

原因が分かったら、違うところに異動や転職しても全然OK。

私も性格上どうしても合わないところから転職や異動を何度もしてきました。

自分にとって楽しく働けるコールセンターが、あなたにもきっとあるはず。

以下の記事もお役に立てると思うので、希望のリンク先を選んでチェックしてみてください。

他のコールセンターへの転職なら

違う業種へ転職するなら

面接が不安、苦手なら

在宅ワークで探すなら

まとめ：コールセンターをクビになる人の特徴と対策

最後にこの記事のまとめです。

これまで解説してきたことを、図解でまとめています。