【コールセンター】クレーム解決はルール作りが9割

コールセンター管理者
ゆうたろう
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こんにちは!
今回は「クレーム解決のルール作り」です。

  • 暴言が凄いけど聴き続けないとダメ?
  • 他の人に対応を代わって欲しい
  • 判断に時間がいるから折り返しにしたい…

コールセンターにいただく苦情の中には、常軌を逸した「悪質なクレーマー」も残念ながらいらっしゃいます。

冒頭のような判断を即座にしたいところですが、以下のようなこちらに落ち度がある場合が困ります。

ゆうたろう
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  • 誤った案内をしてしまった
  • 対応者が冷たい態度だった
  • 料金は発生するのに利用出来ない

サービスに不備があり、至極当然のご意見を頂くこともあります。

ただ、要求がエスカレートしてきて、理屈にもならないことを暴言を交えてお話されることもあります。

コールセンターではこれらを混同せず、現場ごとに「ここから先を超えるとお話には付き合わない」「対応を交代する」などのアクションを決めておかなければなりません。

今回はクレームの種類と、準備しておきたいルールの例を紹介していきます。

この記事でわかること
  • クレームの3つの種類
  • 準備しておくルールとは
執筆者紹介:ゆうたろう
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クレームの3つの種類

クレームの3つの種類

クレームと言っても全てが同じではなく、いただくご意見・ご要望で以下のように分けられます。

  1. 正当なご意見、要求
  2. 不当な意見、理不尽な要求
  3. 正当な意見だが、理不尽な要求

このクレームの3種類について、次の章から説明していきます。

1.正当なご意見、要求

例:「購入した商品がつかえない。返品か交換をして欲しい。」

本来受けられるはずのサービスを正しく受けられなかった場合に、ご要望をいただくケース。

正当なご意見に対しての対応姿勢

対応姿勢としては以下の流れでお話して解決を試みます。

  • お詫び・共感
  • 事実・原因の確認
  • 代替・解決案の提示
  • お詫び・感謝

ここで一次対応者のやり取りがこじれてしまうと、「正当な意見だが、悪質で理不尽な要求」へと発展してしまう場合があるので注意しましょう。

» 参考:クレームを引きやすいと思う時に読む記事【コールセンター】

2.不当な意見、理不尽な要求

例:「テレビの通販番組を見ながら電話している。本当に生放送なら今から言うことを放送中にやれ。そうじゃないと信用できない。」

  • 独善的な価値観で正義感を押し付けてくる
  • 論理破綻していて強い思い込みを主張

上記のようなケースは、あまり同調や共感をしすぎると大変です。

不当な要求への対応姿勢

  • お詫び・共感(過度にはしない)
  • 事実・原因の確認
  • 代替・解決案の提示
  • お詫び・感謝(過度にはしない)
  • 交渉決裂

コールセンターとしても企業としてもご要望に添えることが難しく、長時間の対応の結果「交渉決裂」となる場合がほとんどです。

» 参考:【コールセンター】クレームが怖いときに読む記事

3.正当な意見だが、理不尽な要求

例:「返品して貰ったけど違う製品じゃないか!書面で謝罪しろ!」

一次対応での案内ミスや、感じの悪い対応だったなどで状況がこじれてしまうケースです。

ご要望自体も最初は正当な内容だったのが、エスカレートして不当な要求に変わることも多くなります。

理不尽な要求への対応姿勢

  • お詫び・共感
  • 事実・原因の確認
  • 代替・解決案の提示
  • お詫び・感謝
  • 交渉決裂になる場合も

お客様自身も正義感を持ってお話をされるので、自分が不当な要求をしているとは思っていません。

こちらの落ち度を認め、お詫びし、解決に導く必要があるので一番難易度が高いケースです。

» 参考:コールセンターのミス対策【原因と解決フレームワークあり】

» 参考:クレームを引きやすいと思う時に読む記事【コールセンター】

コールセンター管理者が整備すべき4つのルール

コールセンター管理者が整備すべき4つのルール

クレームの3つのタイプを紹介しましたが、電話対応者一人で解決することが難しい場合がほとんどだということが分かったと思います。

コールセンターへのクレームは、

「組織やマネジメントで乗り切る」

「担当者を孤立させないルールを作る」

この考え方がとても重要です。

  • 面倒なことにかかわりたくない
  • 忙しいからそっちでやっといて
  • オペレーターの対応スキルのせいだから
  • コールセンターでクレームなんてよくあるんだから

こんなスタンスでのマネジメントになってしまっていないでしょうか?

現場が疲弊しないために、何よりサービスの改善につなげるためにも、苦情・クレームは会社組織全体で取り組むべきことです。

下記の(ルール必要)とした箇所は、線引きや選択肢を事前に準備しなければなりません。

  • お詫び・共感
  • 事実・原因の確認
  • 代替・解決案の提示(ルール必要)
  • お詫び・感謝
  • 交渉決裂(ルール必要)

これらは現場オペレーターで判断できないことがほとんどです。

エンパワーメントで、多くの権限をオペレーターさんに渡せて実行できているコールセンターはごく少数。

以下の4つを軸にルールを作りましょう。

  

✔ 準備が必要なルール例  

  1. クレーム時の対応記録ルール
  2. 管理者との対応交代のライン
  3. クライアントや他部門との連携ルール
  4. 事例をナレッジ化するサイクル

 

それぞれ説明していきます。

①クレーム時の対応記録ルール

①クレーム時の対応記録ルール
  • どのようなご意見が多いのか?
  • 発生の頻度はどれくらいか?
  • 対応の難易度は?

これらを整理できるようにしておきましょう。

顧客対応用のシステムへの記録の残し方を決め、あとから集計して分析できるようにします。

» 参考:【コールセンターマネジメント】エスカレーションが減らない!

そして、多い順から対策案を検討していくイメージです。

» 参考:コールセンターの施策立案で失敗しない【パレート図分析】

②管理者との対応交代のライン

②管理者との対応交代のライン
  • 何分以上の対応なら交代するか?
  • 特定のワードがお客様から発せられたか?
  • オペレーターさんの希望があれば交代するか?
  • 交代前に必ず案内することがあるか?

上記の問いに答えられる程度のルールは設ける必要があります。

対応者が代らない事には解決に進まないケースも存在します。

  • 上席によって提案できることが変わる
  • オペレーターさんのスキル不足がある

こんな状況があれば対応交代は必須になってくるので、準備しておきましょう。

③クライアントや他部門との連携ルール

③クライアントや他部門との連携ルール

苦情やクレームのほとんどはコールセンターだけで解決できない問題ばかりです。

有事の際のエスカレーションルートを決めておきましょう。

あるいは、重大事故、早急に改善を要する状況などを事前に想定しておき、対応方針を固めておきましょう。

また、悪質な犯罪の領域に対しても、どのようなスタンスで臨むのかは必ず決めておきたいです。

 
✔ 法的手段で対処が必要な例

  • 脅迫:「大声を出す」「ネットで拡散する」
  • 強要:脅迫+「謝罪文や関係者の辞職要求」
  • 恐喝:脅迫+「過剰な見返りや金品の要求」
  • 威力業務妨害:恐怖を感じるほどの怒声

 

これからもお付き合いのあるお客様として対応を続けるのか、関係性をクローズする覚悟で対応するのか。

そして、何をもってゴールとするのかを、企業、現場のスタンスとして認識をあわせておきます。

不当な要求を自信もって言われてくるので、威圧されてしまうことがないように事前に準備を。

» 参考:【コールセンター】クレームが怖いときに読む記事

④事例をナレッジ化するサイクル

④事例をナレッジ化するサイクル

これまでのケースをすべてFAQのような感じでまとめておきましょう。

  • カテゴリに分けての回答集
  • 対応交代前の必須トーク例
  • エスカレーション時の伝達順番

現場で実践できるレベルにすることと、一過性のものにならないよう定期的にメンテナンスも忘れずに。

まとめ コールセンターのクレーム解決にはルール作りが最重要

コールセンターの役割は、サポートを通してお客様をファンにすることだと思っています。

サービスや製品という「モノ」のファンから、「企業」のファンにすることが出来る仕事。

そういった光の側面があれば、クレーム対応に疲弊してしまう現場という影の面もあります。

しかし、管理者が逃げ腰だと現場全体に伝ってしまいます。

事前にしっかりルールを整備して、最強のコールセンターを作りましょう。

✔ クレームの3つの種類

  1. 正当なご意見、要求
  2. 不当な意見、理不尽な要求
  3. 正当な意見だが、理不尽な要求

1.はオペレーターさんやSVの努力で解決できますが、2.と3.の理不尽な要求は会社全体として取り組む姿勢、仕組みが必要不可欠です。

✔ 整備すべき4つのルール

  1. クレーム時の対応記録ルール
  2. 管理者との対応交代のライン
  3. クライアントや他部門との連携ルール
  4. 事例をナレッジ化するサイクル

対応者であるオペレーターさんやSVを孤立させない仕組みを作りましょう。

そして一過性の対応にせず、必ず見直しのサイクルまで準備することが必要です。

参考書籍

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