- コールセンターの入電予測を
Excelで計算する手順 - ①過去の増加傾向で予測
(GROWTH関数を使う) - ②2種類の相関で予測
(CORRELとFORECAST関数を使う) - ③3種類以上の相関で予測
(回帰分析機能とTREND関数を使う)
コールセンターで入電予測が必要になる場面例
今の人数で対応できるだろうか…
採用やシフト組みの計画を
立て直さないとなぁ…。
ゆうたろうさん、
入電数が増加傾向にあるけど、来月ってどれくらいになりそう?
ええっと~・・・。
すみません、どうやって予測立てたらいいんでしょうか?
じゃあ、3つやり方を説明するから、一緒に予測立ててみようか。
はい!よろしくお願いします!
※当記事の業務量は「入電数」として解説
コールセンターに入ってくる電話の数、入電数。
過去の自分は、この予測を立てるのは「?」で、全くイメージが付かない仕事でした。
3つの入電予測のたて方を紹介します
今回は私が参考書籍などから学んだ、
- 指数曲線での予測
- 単回帰分析からの予測
- 重回帰分析からの予測
この方法をこの記事で紹介していきます。
いずれも統計学をベースにした計算方法。
ただ、ここでは詳しい仕組み解説ではなく、
おおよその意味とExcelでの計算方法
に注力して説明をしていきます。
▼当記事で説明に使ったExcelを添付
必要であればダウンロードしてご確認ください。
- コールセンター暦15年以上
- 元外資系メーカー営業マン
- 受信/発信/講師/SV/Mgr経験
- 高度HSPの繊細さん
- 在宅コールセンター副業経験有
- コールセンターハック管理人
1.指数曲線で入電を予測【コールセンター入電予測】
まず1つ目
指数曲線での予測から!
はい!
(シスウキョクセン?)
指数曲線に沿って予測を立てる方法です。
2つの数字の関係から大体この辺になるよね、という予測。
指数曲線とは?具体例で解説
以下のグラフで説明します。
・青い線は毎月の入電数推移
・赤い点線は指数曲線
なるほど!
過去の伸びから予測するんですね!
毎月の入電数推移から大体こんな伸び方だよね、という近似曲線を描いてくれています。
この曲線の先にある2020/9の予測を計算する方法です。
注意したいのは、入電が伸び続けている(成長曲線である)ことが前提であること。
前提がおかしいと指数曲線での予測は使えない
以下のように増減がバラバラの場合、精度が極端に下がります。
当たり障りのない
微妙な予測になっちゃいますね…。
この条件を前提として、この予測値の計算方法を説明していきます。
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指数曲線での予測はExcelで可能
指数曲線での予測は
Excelでサクッと計算しよう!
GROWTH関数を使うと、指数回帰曲線の予測値を求めることができます。
GROWTH関数で指数関数を利用した予測を出そう
- STEP1
A列に日付(月)、B列に入電数が揃った表を作成します。
下の図で赤枠部分の2020年9月の予測を立てていきます。
- STEP2
B18のセルに、
=GROWTH(B2:B17,A2:A17,A18)
※GROWTH (yの範囲, xの範囲, 予測に使うxの範囲, 定数の扱い)
と入力します。
- STEP3
計算完了。1497件という予測が出ました。
- STEP4:補足
グラフ上に指数曲線を出す方法を説明します。
グラフ空白部分をクリックし「+」を選択、
近似曲線にカーソルを合わせて➡にある指数を選択。
以上
入電予測の1つ目
マスターしました!
2.単回帰分析で入電を予測【コールセンター入電予測】
次2つ目。
相関がある値同士から
単回帰分析で予測を立てよう!
はい!
さっきの指数曲線より
実践的っぽいですね。
単回帰分析は2つ以上の相関が高い数字をもとに予測を立てられる方法です。
2.単回帰で入電予測する2ステップ
作業ステップとしては、以下です。
- 2-① 2つの値の相関係数を出す(CORREL関数)
- 2-② 単回帰分析して予測(FORECAST関数)
それぞれの確認していきましょう。
2-①:2つの値の相関係数を出す(CORREL関数)
まずは2つの値で
相関があるかどうか
Excelで確認しよう!
相関係数の計算はExcelですぐにできます。
CORREL関数で相関係数を確認しよう
- STEP1
B列に入電数、C列にユーザー数がある表を例に、セルF2に相関係数が出るようにします。
セルF2
=CORREL(B2:B17,C2:C17) - STEP2
セルF2に「0.979・・・」と出ました。
これが入電数とユーザー数の相関係数です。
相関係数の判断の仕方
計算した結果の考え方は以下です。
「1」に近いと、正の相関
(一方が増えれば他方も増える)が強く
「-1」に近いと、負の相関
(一方が増えれば他方は減る)が強い
入電数とユーザー数は
強い相関がありますね!
相関係数が・・・
0.7~1 かなり強い相関がある
0.4~0.7 やや相関あり
0.2~0.4 弱い相関あり
0~0.2 ほとんど相関なし
以上から、ユーザー数と入電数の相関は高い事が分かりました。
この2種類の数字に相関があるので、ここから予測を立てるのは「単回帰分析」になります。
» 参考:仮説検証!コールセンター管理者の分析スキル【相関係数】
2-②:単回帰分析で入電を予測(FORECAST関数)
相関があることが分かったら
いよいよ単回帰分析!
これもExcelでパパっと計算。
2つの相関がある数字をもとに単回帰分析で予測を出します。
2つの相関が高い数字の関係上、
一方が〇〇なら、もう一方は△△になる
と説明が出来てしまう分析方法です。
引き続き相関係数の時に使ったExcel表をもとに手順を紹介していきます。
FORECAST関数で単回帰での予測を出そう
- STEP1
以下の表、セルB18の入電数を計算していきます。
- STEP2
セルB12に、FORECAST関数を入力します。
=FORECAST(C18,B2:B17,C2:C17)
※FORECAST(予測に使うx, yの範囲, xの範囲)
- STEP3
予測値がでます。
過去の入電数yとユーザー数xから、2020年9月のユーザー数をもとに「995」が算出されています。
思ったより簡単!
単回帰での予測は以上。
過去、単回帰分析について、もう少し詳しく紹介した記事もあるので、こちらも参考にしてみてください。
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3.3種類以上の数字:重回帰分析(回帰分析機能)
最後の3つ目。
相関がある3つ以上の値から
重回帰分析で予測を立てよう!
はい!例えば
入電数、ユーザー数、広告数とかですね!
3つ以上の種類の相関がある数字から予測を出します。
これもExcelで計算!
Excelに回帰分析機能があるから
それを使うよ。
- STEP1
B列に入電数、C列にユーザー数、D列に広告数が記載されたデータを例にしていきます。
- STEP2
Excel画面左上のファイルからホームへ移り、オプションに入ります。
- STEP3
アドインを選択し、下にある設定をクリックします。
- STEP4
分析ツールにチェックを入れて、OKをクリックします。
- STEP5
データからデータ分析が選べるようになっているので、データ分析をクリックします。
- STEP6
回帰分析を選択して、OKをクリックします。
- STEP7
入力範囲Yは入電数のB列を、
入力範囲XはCとD列を範囲で選びます。ラベルと新規ワークシートもチェックを入れておき、OKをクリックします。
- STEP8
新しいシートに結果が出力されます。
補正R2を確認し、この回帰式は信頼できるか数字で確認します。
1に近ければOKで、大体0.6以上あればおおよそ問題ありません。
- STEP9
色んなデータがありますが、使うのはA16からB19セルまでの係数だけです。
以下青枠の範囲をコピーして、元のシートに切り替えます。
- STEP10
F1のセルから貼りつけます。
- STEP11
回帰式にあてはめて計算します。
=(G3*C18)+(G4*D18)+G2
※入電数=(0.091433552×10000)+(17.57702449×8)+(-71.10869565)
- STEP12
計算できました。
結果は「984」の予測です。
Excelにこんな機能があったとは…
以上。
補足のほうに数式を使った手順も記載しています。
補足:補正R2の値が高い時、⑨以降をTREND関数で計算
重回帰分析の手順を簡単にする方法です!
先ほどの重回帰分析の手順①~⑧まではそのままで、
回帰式に当てはまるか「補正R2」だけ確認します。
残りは1つの関数ですぐに計算できる方法もあります。
元のシート、B18のセルに、
=TREND(B2:B17,C2:D17,C18:D18,TRUE)
と入力します。
得られる結果は一緒です。
以上
まとめ:コールセンターでの入電予測方法3つ
ここまでお疲れ様!
内容をまとめるよ。
はい!ありがとうございます!
この記事では、入電数を予測する為に以下3パターンを解説しました。
過去の増加傾向で入電予測 → 指数曲線で!
2種類の相関がある数字で入電予測 → 単回帰で!
3種類以上の相関がある数字で入電予測 → 重回帰で!
しっかり理解しようとすると難しく、経験が必要です。
私もまだまだ理解不足が多いので、何度も本を読み返しながら当記事を書きあげました。
ブログでお伝えしきれなかった、もっと深い知識をしっかり勉強していきたい方は、参考書籍を是非チェックしてみてください。
コールセンター運営に必要な分析方法を図解でまとめました。
これで数字に強い管理者間違いなし!です。
コールセンターの入電予測で参考になる書籍
今回、コールセンターの入電予測をExcelベースで作成する記事を公開するにあたり、参考にした本です。
コールセンター・マネジメントの教科書
孫社長にたたきこまれた すごい「数値化」仕事術
できるYouTuber式 Excel 現場の教科書 できるYouTuber式シリーズ
今回の回帰式や予測を出す所には直接関係はありませんが、Excelの基礎を勉強したい方にお勧めの本です。
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