クライアントからの意向で
メール設定のお問い合わせは、
新フローで対応お願いします。
前のフローで対応しないように注意をお願いします。
ふーん。フロー変わったのか。
そんなに違いは無いだろうし、
要は解決すればいいんだし、
まぁいつも通りやればいいか。
コールセンターでは運用変更が日常茶飯事。
朝礼やメールやチャットなどで、都度周知をしていると思います。
そこで起こってしまうのが、上記のような「伝えたつもり」問題。
同じ伝え方をしても、その通りに行動してくれる人とそうでない人が出てきてしまうのってなぜでしょうか。
今回は伝える側の工夫として、ポイントを2つお伝えします。
- コールセンター暦15年以上
- 元外資系メーカー営業マン
- 受信/発信/講師/SV/Mgr経験
- 高度HSPの繊細さん
- 在宅コールセンター副業経験有
- コールセンターハック管理人
周知や連絡で行動力を上げる伝え方
ゆうたろうさん、
多分さっきの伝え方だと
実践しない人がいるかも…
えっ!
ちゃんと伝えたはずですけど…
人間は現状維持バイアスによって(※)
知らないことや未経験の事態に、どうしても心理的な抵抗が感じるように出来ています。
特にルールの変更や、慣れ親しんだ対応手順の変更ともなれば抵抗を感じるメンバーも多いでしょう。
こうなってくると、聞き手が自分の都合のいい内容に解釈してしまう可能性が高くなってしまいます。
※現状維持バイアスとは
たとえ有益であったとしても、知らないものや経験したことのないものを受け入れることに心理的な抵抗が生じ、現在の状況に固執してしまう傾向(バイアス)。
人が意思決定をするときに強い影響力を持つ心理傾向であり、現状から未知の状態に変化することを「安定した現状が無くなってしまう損失」と認識する心理が影響している。
UX TIMES
現状維持バイアスを壊す
現状維持バイアスを壊すために
理由と手順を明確に伝えよう
特に手順は重要!
たしかに
手順までは伝えてませんでした!
聞き手の解釈が変わらない工夫として伝える側が出来る事は2つです。
・「手順」を明確にする(特に重要)
「これは何の為になるのか?」というモチベーションの観点から「理由」が必要です。
もっと言えば「何故やるのかのストーリー」が分かればなお良いです。
但し、理由付けも大事ですが、理由に時間をかけ過ぎてもあまり効果が無い事が、心理学者さんの実験で分かっています。
実験結果:手順を意識すると行動しやすい
手順を伝える重要性が
分かる実験を紹介するね!
理由を分かって貰えれば
人は動いてくれると思ってましたが…
参考本「図解 モチベーション大百科」から手順の説明が、特に重要であることが分かる実験の紹介です。
学生たちをAとBチームに分けて、
「旅行する」「日記を書く」「銀行口座を開く」など10個の行動に対して、
Aチームは理由を書かせ、Bチームには手順を書かせます。
Aチーム:
人はなぜそのような行動をするのか、「作業の理由」を書かせた。
Bチーム:
どうすればそれができるか、「具体的な手順」を書かせた。
その後、学生に以下のアンケートのお願いをします。
人の行動についての調査のため、アンケートの協力のお願いです。
3週間以内にアンケートの回答を送ってくれた方には謝礼を差し上げます。
そうするとBチームが平均10日も早くアンケートの回答を送ったそうです。
(心理学者ヤーコブ・トローペとニラ・リーベルマンの実験)
行動するまでの段階を理解する
行動できる段階があるので
その段階を意識して
手順を伝える重要性を再確認しよう。
はい!
人が行動を起こすイメージ
上記の図は人が行動するまでの段階をイメージにしてみたものです。
私たちが「伝える」ことで、
①知らないからやらない から、
②知っていてもやらない か、
③意識していればやれる にもっていく事が出来ます。
②では困りますね。
伝える側の使命は③へまず持っていく事です。
そのためにやるべきは、以下です。
・「手順」を明確にする(特に重要)
既にお伝えした通り「理由」だけ伝えると、
②知っていてもやらない になる可能性があります。
「手順」を明確に準備、説明することで、
③意識していればやれるに持って行けます。
理由付けの悪い例、良い例
理由付けもやり方間違えると
逆効果なので注意しよう!
間違った理由付け?
理由付けの例です。
理由付けの悪い例
悪い例は、理由になってないですね。
もはや言わない方が良いかも知れません。
理由付けの良い例
上記の例のように、理由付けは「これをやるとどうなるの?」に応えられる説明をしましょう。
手順の悪い説明、良い説明
次は手順説明の
悪い例といい例を解説!
お願いします!
手順説明の例です。
手順説明の悪い例
この悪い例だと聞き手側が努力しなければ手順が分かりません。
これでは「現状維持バイアス」に負けてしまう人も出てきてしまい、
「知らないからやらない」または
「知っていてもやらない」の段階で止まってしまいます。
手順説明の良い例
どこの何がどうなったのか、いつからやるのか、どれくらいの温度感かまで説明が出来れば、「現状維持バイアス」を外して、「意識していればやれる」に持って行けるはずです。
いざ実践!行動力を上げる伝え方
メールのお問い合わせが急増しているので、皆さんの負担を減らすため、解決の早い対応から案内するフローに変えます。
フローは既に差し替えました!
△△からまず対応する流れになっているので、朝一フローのチェックから対応の準備を始めて下さい。
はーい!
もし、この手法でも相手が行動を起こしてくれない時は、もっと根深い問題が隠れているはずです。
その根深い問題への対処については、以下の記事を是非参考にしてみてください。
» 参考:【コールセンターでのフィードバック】もっと行動力を上げる伝え方
参考書籍
図解 モチベーション大百科
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変化の激しいコールセンターで取り残されると「いつでも替えの利く人材」に…。
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» 参考:Udemyをおすすめ出来る理由【動画学習という近道】
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最後までお読みいただき、
ありがとうございます。
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