- 面談やフィードバックを円滑に進める考え方が身につく
- 何のための質問かを事前に把握できるようになる
コールセンターでありがちなダメな質問場面

オペ美さん、お疲れ様。
さっきの案件、問題なく終わった?

はい、途中でご申告が変わりまして、
また初めから説明を・・・

ちょっと待って、
それじゃあ主導権が全然握れてないよ。
お客様のいう事だけ聞いていたら
逆にお客様のためにならないからね。

はい、そうですよね、
それで・・・

最初のヒアリングが大事なんだよ。
その後にしっかり要点を
まとめて復唱確認しなきゃ。

はーい・・・。

問題なく解決できたし、
対応時間も短くて、
お客様も満足されてたのに…
全然話聞いてくれないなぁ。
コールセンターの日常として、案件についてのフィードバックや面談などで、相手に質問する場面って多いと思います。
基本的に質問というのは、「相手から情報を聞き出す事」ですが、上記のゆうたろうさんとオペ美さんとのやり取りはどうでしょうか。
オペ美さんから情報を聞き出しているというか、ゆうたろうさんの一方的な話になってしまっています。
今回は質問の前にそもそもこの質問の目的ってなんだろう?という前提を考えるためのポイントについて、お伝えしていきます。

- コールセンター暦15年以上
- 元外資系メーカー営業マン
- 受信/発信/講師/SV/Mgr経験
- 高度HSPの繊細さん
- 在宅コールセンター副業経験有
- コールセンターハック管理人
コールセンター管理者のスキル【質問力】


ゆうたろうさん、
質問の目的を押さえて
コミュニケーションとろう。

はい・・・。
質問の目的って
どう考えたらいいんでしょうか?
フィードバックや面談で闇雲に話に行くのではなく、この質問がどういう方向性になるか?
事前に、または質問中にどこが目的になるかしっかり把握しましょう。
その答えは自分にある?相手にある?

上記のマトリクスはこれからする質問の答えを、
- 自分と相手どちらが持っているか
- あるいは持っていないのか
これによってどういう方向性になりそうかを把握するためのものです。
答えが自分に「ある」相手にも「ある」


この表でいうと左上の
「認識あわせ」
が目的の質問だね。

答えが同じなはずなので、
確認するための質問ですね!

どちらにも答えがある場合、質問によって認識合わせをするのが目的になります。
互いに答えがある場合の質問例
🔽「認識合わせする」

ちょっと聞いてもいい?
メール設定案件は
新しいフローになったよね?

はい、そうですね。

ありがとう!
ちなみに新しいフローは
このフローであってる?

そうそう。
これ使ってますよー。
答えが、自分に「ある」相手には「ない」


次は表の右上の、
「指導、共有」
が目的になるね。

質問してみて
相手が情報が無い事を
確認して指導するんですね。

自分だけが知っている場合、ティーチングのための質問となり、主に指導や共有することが目的になります。
相手に答えが無い場合の質問例
🔽「指導、共有する」

ちょっと聞いてもいい?
メール設定案件は
新しいフローになったよね?

あれ、そうでしたっけ。

ごめん、伝え漏れかも。
実は昨日からこのフローを
みんなに使って貰ってて。

そうなんですね!
わかりましたー!
答えが、自分に「ない」相手には「ある」


次は左下の
「情報を聞き出す」
が目的の質問!

まさに冒頭のケースで
私が失敗した質問ですね…
リベンジしますっ!

相手から情報を収集することが目的になります。
一番スタンダードなケースですね。
相手にしか答えがない場合の質問例
🔽「情報を聞き出す」

オペ美さん、お疲れ様。
さっきの案件、問題なく終わった?

はい、途中でご申告が変わりまして、
また初めから説明したんですけど、

ふんふん。
それで?

メール設定に変わって
でもすぐ解決できたので
お客様喜んでましたー!
答えが、自分に「ない」相手にも「ない」


お互いに情報が無い
右下のケースだね。
「一緒に考える」
が目的になるよ。

一緒に考えるって難しいけど
先にそのつもりがあれば
迷子にならずにすみそうです。

どちらにも答えが無い場合、主にブレーンストーミングや会議などで質問によって論点を明確にしたり考えを活性化させるなどが目的になります。
互いに答えが無い場合の質問例
🔽「一緒に考える」

メール案件の後処理が
長いんだけど
どうすれば短くなると思う?

んー。
どうでしょうねぇ…。

みんな後処理が
長くなっちゃうから
一緒に方法を考えてくれないかな?

わかりましたー。
質問の種類を理解して、管理者スキルをUP!


質問の仕方の
バリエーションを
紹介するね!

助かりまーす!
上記のマトリクスで目的を明確にしたら、あとは質問するだけ!ですが、どんな質問の仕方で行くかも事前に抑えましょう。
クローズ型の質問
- 説明:相手がYESかNOで答えられる質問
「〇〇と××、こっちですよね?」 - メリット:自分が主導権を握れる
- デメリット:選択肢にない答えを引き出せない
オープン型の質問
- 説明:相手が自由に答えられる質問
「○○ってどう思いますか?」 - メリット:会話が広がる
- デメリット:予期せぬ方向へ話が進む
if型の質問
- 説明:もしもを想定した質問
「もしあなたが〇〇ならどうですか?」 - メリット:行き詰った思考を広げてくれる
- デメリット:広がった思考を具現化する方法も提示しないと意味がない
スライドアウト型の質問
- 説明:他のアイデアを引き出す質問
「他には何かありますか?」 - メリット:何もないという固定概念を崩す
- デメリット:意見が出ない時にオープン、クローズ、ifなど他の質問の型を組み合わせる必要が出てくる
目的を誤った質問(面談やフィードバック)は避ける


質問は目的を認識する
ことが大事だって
わかったかな?

はい!
決めつけで質問すると
相手の信用を失いますね。
まとめになりますが、答えがこちらに「ある・ない」、
相手に「ある・ない」を事前にはっきりさせましょう。
そしてもし、会話の中で事前の想定と異なっていた場合は柔軟に切り替えをしましょう。
やってはいけない質問例
- 一緒に考えるシーンなのに
クローズ型の質問ばかりしてしまう - 相手から情報を聞き出すシーンなのに
「指導、共有」をしてしまう
上記のようなシーンに相応しくない方向性に話が進んでしまい、よくない質問のケースです。
会話の中で適宜方向性を修正する場合も念頭に置いて、相手を育てる質問を意識するとよいでしょう。
質問のときに意識したいマトリクス、質問法まとめ

- オープン型の質問:会話を広げる
- クローズ型の質問:主導権を握る
- if型の質問:「もし」を想定して思考を広げる
- スライドアウト型の質問:他にないか?で意見を活発にさせる
コールセンター管理者に役立つ参考書籍

最後に参考になった本の紹介です。
質問はコーチングに通ずると思っていて、以下の1冊で勉強をさせて貰いました。
» 参考:【コールセンターのエスカレーション】良い指示とダメな指示
コーチング・マネジメント
図解コーチングマネジメント
上記「コーチング・マネジメント」の図解版です。
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